どの飛行機(機種)に乗るかによって、同じエコノミークラスでも快適度が全然違う!

シートが快適な機種はどれ?

フライト時間が10時間を超えることもある空の旅。同じ目的地、同じエコノミークラスなのに、「あれっ!? 疲れ方が違うなぁ」と感じたことありませんか? 

いつもは長くて仕方がない機上での時間が思いのほか短く感じられたら、それは機種やシートタイプが「当たり」だったのかもしれません。同じエコノミークラスでも機種を変えるだけでより快適に過ごせるとしたらアップグレードよりずっとリーズナブルですよね。

飛行機内の環境は人間にとって最悪の環境

長時間、飛行機に乗っていると辛くなるのには、理由があります。JALのHPによれば、長距離国際線の飛行機が飛んでいるのは高度約10,000メートルぐらいのところ。外に出れば、そこはマイナス40℃以下、湿度0%、気圧0.25の世界。一方、機内は過ごしやすいようにエアコンによって気温はつねに24℃に保たれています。ただし、この温度差は放っておくと機体やエアコン内に結露を生じさせ異常動作の原因となります。それを防ぐために意図的に空気中の水分を取り除いており、それが機内の乾燥を招くのだそうです。

そもそも人間が暮らしている環境とは違うところを移動しているのですから仕方のないことなんですね。湿度は、時間の経過とともに20%以下に。気圧も標高2000メートルの場所にいるのと同じだそうで、その中で長時間座ったままでいるのですから体が辛くなるのも当然なのです。

快適さで選ぶなら、ボーイング787型機がおすすめ

B787型

いま、航空機市場は、ヨーロッパのエアバス社とアメリカのボーイング社が二分しています。そして、JALやANAなど日本に就航している中長距離国際線のほとんどはボーイング社のもの。その中でこれまでの機内環境を改善し、快適性が優れているのがドリームライナーと呼ばれる、次世代中型ジェット旅客機ボーイング787機(B787型)です。

機体の素材が変わり水分による弊害を払拭。これによって客室にも加湿器が設置されるようになり、乾燥が軽減しました。また、空気をきれいにするフィルターも新しくなっています。喉が痛くなる、唇が渇く、ひどい時には目の周りがはれてしまうなど、機内の乾燥に悩まされていた女性にとってはほんとうにうれしいこと。それに加え、エンジン音が静かになり照明もやわらかなLEDに変わるなど睡眠もとりやすくなりました。天井が高くボディの横幅が広いのも開放感を与えてくれますよね。また、一部トイレがウォシュレットになっている便があるのも新しいところ。

同じエコノミークラスでも快適さがこれだけ違うのですからできればB787型機を選びたいもの。2011年にANAが世界で初めて成田⇔香港線で就航させて以来、年々、路線が増えていて、2016年現在、国際線、国内線合わせて44便が運航されています。その他、JAL、ユナイテッド航空、LOTポーランド航空などで運航されているので思いのほか選びやすいかもしれません。

最新のB787型機は、シートも快適に

2015年、JALがB787の快適性をさらに追求したJAL SKY SUITE787の就航を開始しました。従来のB787よりボディが長いB787-9型機を使用していて、B787が持つ機内環境はそのままにシートをよりゆったりとしたものにし快適性を進化させています。

JAL SKY SUITE787

これまでもJALは、JAL SKY WIDERと呼ばれる前後左右がゆったりとしたシートをエコノミークラスにも採用して高い評価を得ていました。が、SKY SUITE787では、横一列が9席だったシート配置を8席にしているのでさらに左右がゆったり! 運航路線はまだまだ少ないですが、2016年に入ってから成田⇔ボストン線、成田⇔クアラルンプール線で運航を開始するなど徐々に増えてきています。ちなみに、SKY SUITE787が運航されていなくても、従来のSKY WIDERのシートは、B767、B777機でも採用されていますからJALを利用する際はチェックしてみてくださいね。

また、JALのエコノミークラスでは旅行者血栓症を予防するため青竹踏みを借りることもできます。旅行者血栓症とは、長時間座ったまま下肢を動かさないでいると脚の奥にある静脈に血のかたまりができ、それが歩行などをきっかけに肺に到達して動脈を防ぎ呼吸困難などを引き起こしてしまう病気です。かつて、エコノミークラス症候群と呼ばれていたので、ご存じの方も多いでしょう。そこまでいかなくても、足がだるくなったり、むくんだりした時には利用したいサービスですね。

ちなみにANAのドリームライナー787-9型機も、薄型シートを採用することでシートピッチが広くなりフットレストがつきました。

エアバスA350 XWBの優れた快適性にも期待

ボーイング社のライバル、エアバス社の機種では、どうでしょうか。
B787と同じような快適性を持っているとされるのがA350 XWBです。大幅に改良したジェットエンジンを採用しており、機外と機内、両方の騒音を減らすことでB787をしのぐ静かさを実現しているといいます。照明はリラックスできるアンビエントLEDを採用。機内を2~3分おきに換気し、より地上に近い気圧や湿度などを実現しているのはB787と同様です。

A350の機内

ちなみに、ヨーロッパで初めて導入したフィンエアーのA350 XWBではエコノミークラスのシートも座席幅46センチとゆったりしています。現在、カタール航空、シンガポール航空、フィンエアーなどが運航を開始していますが、日本への定期運航はまだ。ただ、JALも導入が決まっていますので、そう遠くないうちに日本にも就航してくれそうです。

快適に過ごせる機種が増えているのは、うれしいことですね。もっとも格安のパッケージツアーに参加する場合などは、便も決められていますし、席も自由に選べるわけではありません。そういう時は、事前にネットで自分が乗る飛行機の様子がどうなっているのか、調べてみてください。快適性が望めそうもないなと思ったら、航空会社のサイトなどにヘルスケア対策が書かれていますから、それを読んでしっかり準備していきましょう。