成田へのアクセス。速くてリーズナブルなバスと京成電鉄利用法

東京シャトル

「できれば、羽田発着がいいなぁ」。飛行機利用のとき、成田よりも羽田空港発着便からチェックしていく人が多いのではないでしょうか。それもそのはず、成田空港は長い間、「都心からは遠いし、交通費も割高」という認識だったのですから。

ところが、そんな成田へのアクセス事情が大きく変わっています。その要因は、なんといっても格安バスの登場です。でもバスだけではありません。意外と速くてリーズナブルな交通手段はほかにもあるんです。LCCの利用客が知っておきたい成田空港へのアクセス方法とは?

バスもLCCで!1000円という価格にとどまらない、LCCバスの吸引力

そもそも、LCCバスとはなんでしょうか!?  簡単にいえば1000円札1枚で都心から成田空港まで行ける格安バスのこと。2012年に「東京シャトル」と「アクセス成田」という2つのバスが相次いで開設されました。いくら1000円でも、安かろう悪かろうでは利用する気になりませんが、むしろその逆。それまで空港へのバスといえば、便利とはいい難い東京シティエアターミナルが発着の中心でしたが、LCCバスは電車からの乗り換えが便利なJR東京駅が中心。所要時間も最速で1時間ちょっとです。

JRの成田エクスプレスは、たしかに快適ですが運賃は3020円と割高ですし所要時間も大して変わらないとなれば、それは人気が出ますよね。ましてや、少しでもリーズナブルに旅をしたくてLCCを選んでいる旅行者にとっては、なおさらです。LCCなら5000円でソウルに行けるのに東京駅から成田空港に行くのに3020円は高すぎですよね。

LCCバスは瞬く間に利用者が増え、いまでは1日約200便。ピーク時は15~20分間隔で早朝や深夜にも運行されるなどますます使いやすくなっています。2015年11月からはJALのマイルを使えば無料で乗れるようにもなりました。

「東京シャトル」と「アクセス成田」どちらを選ぶ?

では、2つのLCCバス、「東京シャトル」と「アクセス成田」は、どちらを選べばいいのでしょうか。いちばん大きな違いが予約のシステムです。

東京シャトル

東京シャトル料金表

電話で事前予約ができ、その場合は当日1000円の運賃が900円になります。

アクセス成田

アクセス成田料金表

運賃は一律1000円で、一部、予約もできますがインターネットでのクレジット決済のみで多くの人が予約なしで乗車しています。予約なしで、路線バス感覚で乗車できる気軽さがある一方、満席の場合は次のバスを待つことになります。

ハイシーズンに利用するなら、東京シャトルの事前予約が安心でしょう。アクセス成田の場合は全てのバスが東京駅に加え銀座に発着するのが魅力。東京メトロに乗り継ぐ人はこちらがおすすめです。海外旅行でドッと疲れが出るのが空港から自宅までの帰路。楽しい旅行も終わり、どんよりとした気分で、重たいスーツケースを持って階段を昇り降りするのは辛いですよね。でも、銀座のバス停は、すぐ目の前がエレベーター。降りれば、東京メトロに乗れるので、これはほんとうにラクです。

“徹底比較”などの記事でよく見かけるのが、バスの快適さ。全車トイレ完備、シートの広さなどで、アクセス成田に軍配があがっていますが、東京シャトルもFree Wi-Fiのバスが登場するなど、サービスを充実させていますから、双方とも切磋琢磨しながら、進化していきそうです。

バスが満員なら京成電鉄のアクセス特急と快速特急が狙い目

“安くて便利”とくれば利用客も多いですから当然、混雑します。LCCバスの難点はここです。特に、成田空港からの帰りのバス。行きは予約しても、帰りは飛行機の遅れなどが考えられますから予約していない場合がほとんどですよね。必然的にバス停に並ぶことになりますが到着する飛行機が集中する時間帯は、すんなり乗れません。特に困るのが第1ターミナルに到着した時。第3、第2ターミナルですでに一杯になってしまい、来るバス、来るバス、満席というハメに。“満席です”と、頭を下げ続けている係の人が気の毒になってしまうほど。

京成電鉄アクセス特急そんな時は、京成電鉄の特急に切り替えるのが正解です。京成電鉄には都心と成田空港間を運航している電車が大きく分けて3路線あります。そのひとつが日暮里~成田空港間を最短36分、上野~成田空港間を41分という最速で運行しているスカイライナー。これは運賃とは別に、1230円のライナー券が必要ですが、実は、このほかに特急料金不要のアクセス特急と快速特急があり、どちらも1000円ちょっとの運賃で都心に向かえるんです。

京成電鉄の特急利用は、行きと帰りのルートを変えるのがコツ

アクセス特急は、成田空港~羽田空港間を走る特急で、途中、浅草、日本橋、新橋、品川など、都営浅草線の主要駅に停車します。成田空港から日本橋までの所要時間は、最短で59分。運賃も、IC利用で1318円です。よく特急券の有無を尋ねている人を見かけますが、特急券は必要なし。ICカードで自動改札機をタッチするだけで乗車できます。本数が少ないのが難点ですが、成田空港は始発ですから、帰りはゆっくり座ることができます。

ただ、一般の乗客も利用する電車ですから、行きは途中駅まで座れないかもしれません。往路の場合は、もうひとつのルートで成田へ行く、上野駅始発の快速特急がおすすめです。上野~成田空港間の所要時間が70分で、運賃はIC利用で1025円。2つめの停車駅、日暮里で乗客が一気に増えますが、上野からならまず座れます。いずれも、通勤通学など一般の乗客が利用している電車ですので、混んでいる時間帯もありますが、だからといってバスのように満席で乗れないということはありません。道路が混雑する心配もありませんから、遅延などが気になる人は京成電鉄という選択を考えてみてもいいのではないでしょうか。

LCCバスにしろ。電車にしろ、格安航空会社の登場で、成田空港へのアクセスは5年前とは比べものにならないほど良くなっています。ここまで便利になると、もはや、エアー選びも羽田発着にこだわる必要もないかもしれませんね。